法務が上場企業へ転職するメリット・デメリット
企業法務として経験を積む中で、上場企業への転職を目指す方は少なくありません。
上場企業では、契約法務だけでなく、株主総会、取締役会、開示、内部統制、コンプライアンスなど、幅広い業務を経験できる可能性があります。
一方で、業務の細分化や意思決定の遅さなど、上場企業特有の難しさもあります。
上場企業法務へ転職するメリット
商事法務を経験できる
上場企業では、株主総会や取締役会の運営、適時開示、コーポレートガバナンスなどの業務があります。
会社法や金融商品取引法に関わる実務経験は、他の上場企業への転職でも評価されます。
複雑な案件に関われる
事業規模が大きい企業では、M&A、業務提携、海外取引、大規模な訴訟などに関わる機会があります。
複数の事業部門や外部専門家と連携しながら案件を進める経験を積めます。
コンプライアンス体制を学べる
上場企業では、内部通報、研修、規程、リスク管理などの体制が整備されています。
企業全体のコンプライアンスをどのように運営するかを学べる点もメリットです。
キャリアの選択肢が広がる
上場企業での法務経験は、別の上場企業、IPO準備企業、コンプライアンス、内部統制などへの転職につながりやすくなります。
上場企業法務へ転職するデメリット
業務が細分化されることがある
大手上場企業では、国内契約、海外契約、訴訟、知財、商事法務などに担当が分かれています。
専門性を高められる一方で、法務全体を経験しにくい場合があります。
意思決定に時間がかかる
上場企業では、社内規程や承認手続きが多く、契約や新規事業の判断に時間がかかることがあります。
スピード感のある環境を好む方には、合わない可能性があります。
事業部門との距離が遠い場合がある
法務部門が大きい企業では、事業部門との窓口が限定され、自分が直接事業責任者と議論する機会が少ない場合があります。
経営や事業に近い仕事を希望する場合は、組織体制を確認する必要があります。
上場企業法務で求められる経験
契約審査の基本経験に加え、次のような経験が評価されます。
- 株主総会・取締役会
- 規程整備
- コンプライアンス
- M&A
- 海外法務
- 訴訟対応
- 個人情報保護
- 外部弁護士との連携
- 事業部門への法的助言
上場企業未経験の場合でも、契約法務を自立して担当し、事業部門と調整した経験があれば、採用対象となる可能性があります。
転職前に確認すべきポイント
上場企業の法務求人では、次の点を確認しましょう。
- 法務部門の人数
- 担当予定の業務
- 契約法務と商事法務の割合
- 海外案件の有無
- ジョブローテーション
- 事業部門との関わり方
- 外部弁護士の活用状況
- 将来の管理職登用
上場企業という名称だけでなく、自分が積みたい経験と業務内容が一致しているかが重要です。
まとめ
法務が上場企業へ転職することで、商事法務、コンプライアンス、複雑な契約など、高度な経験を積める可能性があります。
一方、業務が細分化され、担当領域が限定される場合もあります。
転職の目的を明確にし、入社後の担当業務や組織体制を確認しましょう。
Mt.Riverでは、上場企業法務の求人について、担当業務や組織構成を踏まえた情報提供を行っています。ご自身の経験がどのような企業で活かせるか、まずは確認してみてください。